ベトナムで一番の景勝地とも言われ、世界的にも人気が高いエメラルドグリーンの海と奇岩群である。1994年にベトナム初の世界自然遺産に登録され、ベトナム北部では唯一の世界遺産となっている。

1553㎢の広大なハロン湾に浮かぶ大小の石灰岩の島は名前が付いている島だけで約1000もあり、龍が作り出したという伝説があるほど神秘的な断崖絶壁の巨岩群の光景を作り出している。

フランス映画「インドシナ」のロケ地となったため欧米での人気が高まった。中国の世界遺産である桂林に似ているため「海の桂林」と呼ばれることもあるが、実際に中国の桂林からベトナムの北部まで石灰岩台地が続いているため地質的には繋がっている。

ティエンクン鍾乳洞は内部がライトアップされ幻想的なで天に向かってあいた穴は天国につながっていると言われている。階段が急なため歩きやすい靴が必要である。

ハロン湾の観光はバイチャイの船着場からのクルーズが一般的となっているが、その多くがティエンクン鍾乳洞の観光がセットになった約4時間のクルージングである。クルーズ船によっては屋上に上がることも可能なため、海の風を感じながらエメラルド色の水面に浮かぶ奇岩群の360度の絶景を体験することができる。

ハロン湾自体は漁業も盛んであるため、クルーズ内でシーフード料理の昼食も楽しめる点も魅力である。なお、クルーズはシーズンには事前に予約をしておかないと参加できないことも多い。ハロン湾では自然風景だけではなく、現地の水上生活者の様子も見ることができるが、物売りも多く群がってくる。

夏にはビーチで海水浴も楽しめる。ベストシーズンは晴れの多い8～9月頃であるが、6月～11月は適しているといえる。10月には台風が来ることが多い。冬は風が強くかなり寒くなる場合もあるので注意が必要。

ハノイからの日帰りツアーが多く組まれており、現地の旅行会社の格安ツアーが人気である。

ひときわ優れた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。

地球の歴史上の主要な段階を示す顕著な見本であるもの。これには生物の記録、地形の発達における重要な地学的進行過程、重要な地形的特性、自然地理的特性などが含まれる。

ハノイ市内のバスターミナルから約10分おきにバスが運行されている。ホンガイまでは所要時間2時間30分～3時間、バイチャイまでは約3時間。